クレアチン
Creatine
筋力だけじゃない。睡眠不足時の認知機能改善もメタ解析で確認されている
筋トレを始めて、プロテインを買った。 次に何を足せばいいか、調べると情報が散らばっている。 クレアチン・HMB・βアラニン・シトルリン。研究で確認されている「プロテイン+α」を、4つの軸で整理した。
クレアチン3〜5g/日で筋力・除脂肪体重・無酸素運動パフォーマンスが上がる、と100以上の研究をまとめた大規模分析でわかっている(約22,000人・Kreider 2017)
この記事の結論
価格の目安
プロテインを買った後、次に何を飲もうかと調べ始めると、情報がいっせいに押し寄せてくる。
「クレアチン」「βアラニン」「シトルリン」「HMB」「BCAA」「EAA」「カフェイン」「重曹」。聞いたことはあっても、違いが何なのかパッとわからない。
簡単に整理すると、こうなる。
店頭やネットで見ると、ザバス、Optimum Nutrition、MyProtein、DNS、グリコパワープロダクション、海外ブランド(NOW Foods・Jarrow)が並ぶ。形態・用量・タイミングで判断軸が見えない設計になっている。
運動のエネルギーは、強度と時間で違うシステムが動く。10秒以下なら瞬発力のエネルギー(ATP-CrP系)、10秒〜2分なら糖を使うシステム、2分以上なら有酸素のシステム。サプリは「どのエネルギーを補強したいか」で選び方が変わる。
それだけではない。加齢による筋肉減少(サルコペニア)は60歳以上の10〜30%に起こる、要介護のリスク因子だ。女性中高年の更年期前後でも筋力が落ちやすい。「クレアチンは若い男性専用」というイメージも、研究をふまえると更新が必要になる。
化粧品メーカーで開発をしていると、日々論文を読みあさる。その中で見えてきた「プロテイン+α の選び方」を、4つの軸で整理した。
運動のエネルギーは、強度と時間で違うシステムが連続して動く。
サプリが介入できるのは、4つの経路だ。
それぞれ、研究で確認されている代表的な効果はこうなる。
100以上の研究を統合した分析では、3-5g/日を4週間続けると筋力・除脂肪体重・無酸素運動パフォーマンスが上がる、と確定的に示されている(約22,000人・Kreider 2017)。
女性だけを集めた分析(約370人・Devries 2014)でも、筋力と除脂肪体重への効果が確認されている。高齢者では、骨密度・サルコペニア予防への効果も報告されている(Chilibeck 2017)。
「クレアチンは若い男性専用」というイメージは、研究をふまえると更新が必要だ。
βアラニンは、筋肉内のpH緩衝物質「カルノシン」のもとになるアミノ酸だ。
約360人を集めた分析では、3.2-6.4g/日を4-10週続けると、1-4分の高強度運動でプラセボ比+2.85%のパフォーマンスが出る、と報告されている(Hobson 2012)。
HIIT、格闘技、水泳400m、自転車1kmタイムトライアルなど、1-4分の運動に効果が集中する。10秒以下や10分以上にはあまり効かない。
L-シトルリンは、L-アルギニンの前駆体で、L-アルギニン経口より吸収効率が高い。腸と腎臓でアルギニンに変換され、一酸化窒素(NO)を作って血管を広げる。
約40人の研究では、シトルリンマレート8g を運動前に飲むと、ベンチプレスの筋肉痛が40%減って反復回数も増えた(Pérez-Guisado 2010)。複数の研究を統合した分析(約185人・Trexler 2019)でも、運動パフォーマンスの改善が確認されている。
HMB は、必須アミノ酸ロイシンの代謝産物だ。筋肉の分解を抑えて、合成を促す働きがある。
高齢者を集めた分析(約287人・Wu 2015)では、HMB 3g/日を筋トレと組み合わせて12週続けると、除脂肪体重の維持・増加と下肢筋力の改善が報告されている。
ただし、トレ上級者では追加効果が限定的だ。HMB は「サルコペニア予防・減量期・トレ初心者・高齢者」に効果が集中する成分だ。
実用的には、全員にクレアチン+プロテインを土台に置き、目的別に他の3軸を上乗せする組み立てになる。
ベンチプレスやスクワットの1〜5RM、100m スプリント、重量挙げ、反復セット型の筋トレ。
このタイプは、10秒以下の瞬発力エネルギー(ATP-CrP系)が主役になる。
組み合わせの目安:
研究例:
迷ったら、まずクレアチン3〜5g/日 から始める。プロテインで筋タンパク質の材料を補い、クレアチンで瞬発力を補強する。この2本柱が、パワー系の基本になる。
ローディング期(20g/日×5〜7日)は必須ではない。3〜5g/日 を4週続ければ筋肉内のクレアチンが飽和する。
HIIT 30秒×インターバル、ボクシング・MMA の3分ラウンド、水泳400m 自由形、自転車1km タイムトライアル、ボート2,000m。
このタイプは、糖を使って乳酸が溜まる解糖系が主役になる。pH の低下による疲労が、パフォーマンスの律速になる。
組み合わせの目安:
研究例:
βアラニンを800mg 超で一度に飲むと、20〜40分の皮膚チクチク感(パレストレシア)が出ることがある。皮膚の知覚センサーが反応するだけで、副作用ではない。800mg 以下に分割するか、徐放型(SR CarnoSyn)に切り替えれば軽減できる。
重曹(炭酸水素ナトリウム)も1〜7分の高強度運動で pH 緩衝に効くが、下痢・吐き気が出やすいので、競技直前の運用には練習が必要だ。
10km ラン、ハーフマラソン、フルマラソン、ロードバイク60〜180分、トライアスロン、登山。
このタイプは、有酸素系が主役になる。グリコーゲンの枯渇、水分・電解質の喪失、脱水、筋肉痛がパフォーマンスの律速になる。
組み合わせの目安:
研究例:
L-シトルリンは、L-アルギニンより吸収効率が高い。腎臓でアルギニンに変換され、血管を広げる。マラソン後の筋ダメージマーカーの低下も報告されている。
注意:降圧薬・PDE5阻害薬(シルデナフィルなど)・硝酸薬と一緒に飲むと血圧が下がる可能性がある。心血管疾患の処方を受けている人は、主治医に相談する。
60歳以上のサルコペニア(加齢による筋肉減少)、更年期前後の女性中高年、減量期、トレ初心者、寝たきり期間が長い人。
このタイプは、筋肉の分解を抑えて合成を促し、ホルモン環境を整える組み立てになる。
組み合わせの目安:
研究例:
サプリだけでは筋肉は増えない。筋トレ(マシン・フリーウェイト・自重)を週2〜3回続けるのが前提だ。
サルコペニアは、要介護移行の最大リスク因子になる。予防は40〜50代から始めるのが現実的な順番だ。
「プロテインさえ飲んでいれば筋トレの結果は出る」と思っている人は多い。
でも、研究をふまえると、プロテイン1本では届かない領域がある。
理由はシンプルで、クレアチンとプロテインは役割が違うからだ。
100以上の研究を統合した分析(約22,000人・Kreider 2017)で、クレアチンの筋力・除脂肪体重・無酸素運動への効果は確定的に示されている。プロテイン単独よりも、プロテイン+クレアチンの2本柱のほうが、相加効果が大きい。
日本人成人のタンパク質摂取量は、平均1日70〜80g(体重60kg なら1.2〜1.3g/kg/日)。筋トレ実施者は1.6〜2.2g/kg/日(体重60kg なら100〜130g/日)に増やすのが研究の目安だ。食事だけで届かないぶんを、ホエイプロテイン1〜2杯で補う。
これにクレアチン3〜5g/日 を毎日続ける。これが、筋トレサプリの最低構成になる。
迷ったら、プロテイン+クレアチンから始める。1人月¥2,500〜3,500前後で、研究の用量を再現できる。
「クレアチンは若い男性が筋肉を膨らませる危ないサプリ」というイメージは、研究をふまえると更新が必要だ。
実際には、クレアチンは女性中高年・高齢者の方が恩恵を受けやすい成分でもある。
研究例:
サルコペニア(加齢による筋肉減少)は、要介護移行の最大リスク因子だ。60歳以上の10〜30%にあると言われている。
女性中高年は、更年期前後でエストロゲンが下がり、筋力低下が加速する。クレアチン+HMB+プロテイン+ビタミンD+筋トレ週2〜3回が、研究をふまえた予防の組み立てになる。
「サプリは若い男性のもの」「女性は太るからプロテイン控えめに」「高齢者は無理しない方が」は、研究の蓄積とは違う方向の発想だ。予防は40〜50代から始めるのが現実的な順番になる。
「βアラニンを飲んだら皮膚がチクチクして気持ち悪い。副作用が出てるからやめた方がいい?」
これは、副作用ではない。皮膚の知覚センサーが反応する一過性の感覚異常(パレストレシア)だ。
なぜ起こるか:
軽減対策:
βアラニンの守備範囲は、1〜4分の高強度運動だ。HIIT・格闘技・水泳400m・自転車1km タイムトライアルなどに効果が集中する。
10秒以下や10分以上の運動には、効果が限定的だ。マラソンやトライアスロンの長時間運動でβアラニンを選ぶのは、研究をふまえると合わない選び方になる。
タウリンを500〜1,000mg/日 一緒に飲むと、βアラニンとの取り込み競合によるタウリン枯渇を予防できる。これも研究をふまえた組み合わせだ。
化粧品の開発現場では「運動は最強のスキンケア」と表現する研究者が増えてきた。
仕組みは5つある:
研究例:
ただし、注意点がある。
高用量の抗酸化サプリ(ビタミンC 1日1,000mg 超・ビタミンE 1日400 IU 超)を運動と一緒に毎日飲むと、運動の代謝改善効果(インスリンの効きやすさ)が阻害される可能性がある(Ristow 2009)。
通常用量(ビタミンC 100〜500mg/日・ビタミンE 100〜200 IU/日)の食事ベース摂取なら問題ない。外用ビタミンC やナイアシンアミドの化粧品成分は、運動のホルメシスへの影響は限定的だ。
実用的な順番:
「サプリだけで筋肥大する」「運動なしで筋肉が増える」訴求は薬機法上 NG だ。これらのサプリは、運動+栄養との併用で「内側」を支える補助の位置づけになる。
筋トレサプリ選びの順番は、5ステップで決まる。
40歳以上で心血管リスク(高血圧・糖尿病・脂質異常症・家族歴)がある人は、運動を始める前に循環器内科で運動負荷心電図を受けるのが現実的な順番だ。
血液検査(血球数・血糖・HbA1c・脂質・肝臓・腎臓・電解質)を受けて、今の体の状態を確認する。
心疾患(重症大動脈弁狭窄症・重度心不全・最近の心筋梗塞・コントロール不良の高血圧)、慢性腎臓病(CKD・腎機能 eGFR 60未満)、透析中、抗凝固薬や抗血小板薬を飲んでいる人、妊娠中・授乳中は、サプリを始める前に医師に相談する。
複数のタイプが混ざる場合は、いちばん大事な目的で軸を決める。
全タイプ・全年齢の土台は、クレアチン モノハイドレート1日3〜5g+プロテイン1日体重1.6〜2.2g/kg だ。
純度の高いクレアチンモノハイドレート1kg(NOW Foods Sports Creatine Monohydrate Powder・3〜5g/日 で約200〜330食分・¥2,800前後)で、研究の用量を最低コストで再現できる。
純粋クレアチンモノハイドレート1kg・1食5gでRCT使用量・約200食分

NOW Foods
Creatine Monohydrate Powder 1kg
¥14/日
月¥420・初期¥2,800〜
純度99.99%以上のドイツ製規格(Creapure)相当・1kg で約200食分・月¥420。微粉末で水や飲料に溶けやすい。NOW Foods の GMP 認証・第三者検査済み。筋トレサプリの核心軸として、全タイプ・全年齢の第一選択になる。
国内で買うなら、Optimum Nutrition Creatine Powder・MyProtein Creatine Monohydrate・DNS クレアチン・ザバスプロアスリートも同じ系統の選択肢になる。
ローディング期は必須ではない。3〜5g/日 を4週続ければ筋肉内のクレアチンが飽和する。
A パワー系:カフェイン3〜6mg/kg を運動30〜60分前に。
B 1〜4分の高強度:βアラニン3.2〜6.4g/日 を800mg 以下に分割して4〜10週続ける。皮膚チクチクは副作用ではない。
C 持久系:L-シトルリン6〜8g/日 を運動1時間前に。電解質と炭水化物も忘れずに。
NOW Foods L-Citrulline 750mg 180カプセル(4粒/日 で3,000mg・約45日分・¥3,200前後)で、研究の用量の開始域を再現できる。
NOW L-Citrulline 750mg×4粒・血管拡張+アンモニア解毒の二経路

NOW Foods
NOW Foods L-Citrulline 750 mg 180 Veg Capsules
¥73/日
月¥2,200・初期¥3,200〜
1カプセル750mg で4粒/日 = 3,000mg。NOW Foods の GMP 認証・第三者検査済み。180粒で約45日分。L-シトルリンは L-アルギニンを直接飲むより吸収が良い。
マラソンやトライアスロンの長時間運動では、シトルリンマレート8g(リンゴ酸塩を含む形態)も選択肢になる。MyProtein Citrulline Malate などの粉末タイプがコスパで有利だ。
D サルコペニア予防:HMB 3g/日 を分3回+筋トレ週2〜3回が前提。
Optimum Nutrition HMB 1000 Caps 90カプセル(1,000mg×3粒/日 = 3,000mg・約1ヶ月分・¥3,500前後)で、研究の用量(3g/日)を再現できる。
Optimum Nutrition HMB 1000mg×3粒・サルコペニア対策RCT濃度上限

Optimum Nutrition
Optimum Nutrition HMB 1000 Caps 90 Capsules
¥117/日
月¥3,500・初期¥3,500〜
1カプセル1,000mg で3粒/日 = 3,000mg。Optimum Nutrition はスポーツ栄養世界最大手で、GMP 認証・第三者検査済み。90粒で1ヶ月分。サルコペニア予防の研究用量に合う。
コスパで選ぶなら、MRM Nutrition HMB 1000(NonGMO・60粒・月¥4,200前後)も同じ系統の選択肢になる。
プロ・アマ問わず、競技会に出る人は WADA(世界アンチドーピング機構)の禁止物質リストとの照合が必須だ。
本記事の4成分(クレアチン・βアラニン・L-シトルリン・HMB)は禁止物質ではないが、サプリの汚染(プロホルモンなどの混入)リスクがある。第三者検査済み認証(NSF Certified for Sport・Informed Sport・Cologne List)の製品を選ぶ。
目的別に4つの組み合わせで整理する。
純度の高いクレアチンモノハイドレート1kg(NOW Foods Sports Creatine Monohydrate Powder・3〜5g/日 で約200〜330食分・¥2,800前後)で、研究の用量を最低コストで再現できる。
純粋クレアチンモノハイドレート1kg・1食5gでRCT使用量・約200食分

NOW Foods
Creatine Monohydrate Powder 1kg
¥14/日
月¥420・初期¥2,800〜
純度99.99%以上のドイツ製規格(Creapure)相当・1kg で約200食分・月¥420。微粉末で水や飲料に溶けやすい。NOW Foods の GMP 認証・第三者検査済み。筋トレサプリの核心軸として、全タイプ・全年齢の第一選択になる。
国内で買うなら、Optimum Nutrition Creatine Powder・MyProtein Creatine Monohydrate・DNS クレアチン・ザバスプロアスリートも同じ系統の選択肢になる。
筋トレ・スプリント・パワーリフティングの土台になる組み立てだ。1kg パウダーは約200食分でコスパも安定する。
A の組み立てに βアラニン3.2〜6.4g/日 を加える。1回800mg 以下に分割するのが基本だ。
HIIT・格闘技・水泳400m・自転車1km タイムトライアル・ボート2,000m などに効果が集中する。皮膚チクチクは副作用ではないので、慣れる。
NOW Foods L-Citrulline 750mg 180カプセル(4粒/日 で3,000mg・約45日分・¥3,200前後)で、研究の用量の開始域を再現できる。
NOW L-Citrulline 750mg×4粒・血管拡張+アンモニア解毒の二経路

NOW Foods
NOW Foods L-Citrulline 750 mg 180 Veg Capsules
¥73/日
月¥2,200・初期¥3,200〜
1カプセル750mg で4粒/日 = 3,000mg。NOW Foods の GMP 認証・第三者検査済み。180粒で約45日分。L-シトルリンは L-アルギニンを直接飲むより吸収が良い。
マラソンやトライアスロンの長時間運動では、シトルリンマレート8g(リンゴ酸塩を含む形態)も選択肢になる。MyProtein Citrulline Malate などの粉末タイプがコスパで有利だ。
血流改善と筋肉痛軽減で、レース後の回復までカバーする組み立てだ。
純度の高いクレアチンモノハイドレート1kg(NOW Foods Sports Creatine Monohydrate Powder・3〜5g/日 で約200〜330食分・¥2,800前後)で、研究の用量を最低コストで再現できる。
純粋クレアチンモノハイドレート1kg・1食5gでRCT使用量・約200食分

NOW Foods
Creatine Monohydrate Powder 1kg
¥14/日
月¥420・初期¥2,800〜
純度99.99%以上のドイツ製規格(Creapure)相当・1kg で約200食分・月¥420。微粉末で水や飲料に溶けやすい。NOW Foods の GMP 認証・第三者検査済み。筋トレサプリの核心軸として、全タイプ・全年齢の第一選択になる。
国内で買うなら、Optimum Nutrition Creatine Powder・MyProtein Creatine Monohydrate・DNS クレアチン・ザバスプロアスリートも同じ系統の選択肢になる。
Optimum Nutrition HMB 1000 Caps 90カプセル(1,000mg×3粒/日 = 3,000mg・約1ヶ月分・¥3,500前後)で、研究の用量(3g/日)を再現できる。
Optimum Nutrition HMB 1000mg×3粒・サルコペニア対策RCT濃度上限

Optimum Nutrition
Optimum Nutrition HMB 1000 Caps 90 Capsules
¥117/日
月¥3,500・初期¥3,500〜
1カプセル1,000mg で3粒/日 = 3,000mg。Optimum Nutrition はスポーツ栄養世界最大手で、GMP 認証・第三者検査済み。90粒で1ヶ月分。サルコペニア予防の研究用量に合う。
コスパで選ぶなら、MRM Nutrition HMB 1000(NonGMO・60粒・月¥4,200前後)も同じ系統の選択肢になる。
研究では、女性中高年・高齢者にも明確に効くことが確認されている。要介護のリスクを下げる予防として、40〜50代から始めるのが現実的な順番だ。
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迷ったら、まずクレアチン3〜5g/日+プロテインから始める。土台ができてから自分の目的に合わせて広げるのが、現実的な順番だ。
サプリは「運動の支援役」であって、運動なしでは筋肉は増えない。筋トレ週2〜3回+睡眠7〜9時間+食事バランスとの併用が前提になる。
クレアチンは、瞬発力のエネルギー(ATP の再合成)を物理的に拡張する成分だ。
体内では肝臓・腎臓・膵臓で作られ、95%が骨格筋に存在する。サプリで補うと筋肉内のクレアチンとクレアチンリン酸が増えて、瞬発力の出力が上がる。
研究で確認されていること:
1日の目安は3〜5g。タイミングは問わない(運動後または食事と一緒推奨)。4週で筋肉内が飽和する。ローディング期(20g/日×5〜7日)は必須ではない。
注意:腎機能が落ちている人、透析中、抗凝固薬・降圧薬を飲んでいる人は、サプリ前に医師に相談する。クレアチンを飲むと血清クレアチニン値が上がる場合があるので、健診で事前に申告しておく。
純度の高いクレアチンモノハイドレート1kg(NOW Foods Sports Creatine Monohydrate Powder・3〜5g/日 で約200〜330食分・¥2,800前後)で、研究の用量を最低コストで再現できる。
純粋クレアチンモノハイドレート1kg・1食5gでRCT使用量・約200食分

NOW Foods
Creatine Monohydrate Powder 1kg
¥14/日
月¥420・初期¥2,800〜
純度99.99%以上のドイツ製規格(Creapure)相当・1kg で約200食分・月¥420。微粉末で水や飲料に溶けやすい。NOW Foods の GMP 認証・第三者検査済み。筋トレサプリの核心軸として、全タイプ・全年齢の第一選択になる。
国内で買うなら、Optimum Nutrition Creatine Powder・MyProtein Creatine Monohydrate・DNS クレアチン・ザバスプロアスリートも同じ系統の選択肢になる。
βアラニンは、筋肉内のpH 緩衝物質「カルノシン」のもとになるアミノ酸だ。
運動中、糖を使うと乳酸が溜まって筋肉のpH が下がる。これが疲労の原因になる。カルノシンは、このpH 低下を約10%緩衝する。
研究で確認されていること:
1日の目安は3.2〜6.4g。1回800mg 以下に分割する。4〜10週で筋肉内のカルノシンが飽和する。
注意:βアラニン800mg 超を一度に飲むと、皮膚のチクチク感(パレストレシア)が20〜40分出る。皮膚の知覚センサーが反応するだけで、副作用ではない。800mg 以下に分割するか、徐放型(SR CarnoSyn)に切り替える。タウリン500〜1,000mg/日 を一緒に飲むと、取り込み競合によるタウリン枯渇を防げる。
NOW Foods Sports Beta-Alanine 120カプセル(800mg×カプセル・3.2〜6.4g/日 で約1ヶ月分・¥1,800前後)で、研究の用量を再現できる。
本サイトの商品DBにβアラニン(ベータアラニン)の取り扱い登録なし。 論文用量再現の選び方はβアラニン(ベータアラニン)のエビデンスページで株指定・用量・副作用を確認できる。
L-シトルリンは、L-アルギニンの前駆体になるアミノ酸だ。スイカに多く含まれる。
L-アルギニンを直接飲むと腸と肝臓で分解されやすいが、L-シトルリンは肝臓を通らず腎臓でアルギニンに変換される。だから、L-アルギニンを飲むよりも効率よく血中のアルギニンを増やせる。
研究で確認されていること:
1日の目安は6〜8g(または同等のシトルリンマレート8g)。運動の1時間前に飲む。2〜7日続けると効果が安定する。
注意:降圧薬・PDE5阻害薬(シルデナフィルなど)と一緒に飲むと血圧が下がる可能性がある。硝酸薬(ニトログリセリンなど)との併用は避ける。腎機能が落ちている人は、医師に相談する。
NOW Foods L-Citrulline 750mg 180カプセル(4粒/日 で3,000mg・約45日分・¥3,200前後)で、研究の用量の開始域を再現できる。
NOW L-Citrulline 750mg×4粒・血管拡張+アンモニア解毒の二経路

NOW Foods
NOW Foods L-Citrulline 750 mg 180 Veg Capsules
¥73/日
月¥2,200・初期¥3,200〜
1カプセル750mg で4粒/日 = 3,000mg。NOW Foods の GMP 認証・第三者検査済み。180粒で約45日分。L-シトルリンは L-アルギニンを直接飲むより吸収が良い。
マラソンやトライアスロンの長時間運動では、シトルリンマレート8g(リンゴ酸塩を含む形態)も選択肢になる。MyProtein Citrulline Malate などの粉末タイプがコスパで有利だ。
HMB は、必須アミノ酸ロイシンの代謝産物だ。筋肉の分解を抑えて、合成を促す働きがある。
ロイシンを食事で摂ると、その約5%が体内で HMB に変換される。サプリで HMB を直接補うと、ロイシンを大量に摂るよりも効率よく筋肉の分解抑制ができる。
研究で確認されていること:
トレ上級者では追加効果が限定的だ。HMB は「サルコペニア予防・減量期・トレ初心者・高齢者」に効果が集中する成分になる。
1日の目安は3g(1g×3回)。トレ前後と就寝前、または朝・昼・夜で分けて飲む。筋トレ週2〜3回との併用が前提だ。
注意:高カルシウム血症の既往、原発性副甲状腺機能亢進症、カルシウム制限指示中の人は、別の形態(HMB-FA)への切り替えか医師相談を。腎機能が落ちている人も医師相談が必要だ。
Optimum Nutrition HMB 1000 Caps 90カプセル(1,000mg×3粒/日 = 3,000mg・約1ヶ月分・¥3,500前後)で、研究の用量(3g/日)を再現できる。
Optimum Nutrition HMB 1000mg×3粒・サルコペニア対策RCT濃度上限

Optimum Nutrition
Optimum Nutrition HMB 1000 Caps 90 Capsules
¥117/日
月¥3,500・初期¥3,500〜
1カプセル1,000mg で3粒/日 = 3,000mg。Optimum Nutrition はスポーツ栄養世界最大手で、GMP 認証・第三者検査済み。90粒で1ヶ月分。サルコペニア予防の研究用量に合う。
コスパで選ぶなら、MRM Nutrition HMB 1000(NonGMO・60粒・月¥4,200前後)も同じ系統の選択肢になる。
タウリンは、心臓・脳・筋肉に高濃度に存在するアミノ酸の一種だ。
筋トレサプリの文脈では、βアラニンと一緒に飲むときの「枯渇予防」として位置づけられる。βアラニンとタウリンは、同じ取り込み口を通って筋肉に入る。だから、βアラニンを長期高用量で飲むと、タウリンが追い出される可能性がある。
研究で報告されていること:
1日の目安は500〜3,000mg。食前後どちらでも可。運動前に飲む使い方もある。
この記事では推奨4成分(クレアチン・βアラニン・L-シトルリン・HMB)の補助として位置づける。βアラニン併用時に1日500〜1,000mg を一緒に飲むと、枯渇予防になる。
注意:てんかんの既往、重い心不全、最近の心筋梗塞の人は、医師に相談する。妊娠中・授乳中・小児(18歳未満)も同様だ。
NOW Foods Taurine 1000 Capsules 100粒(1,000mg×1〜3粒/日・¥1,000前後)で、研究の用量を最低コストで再現できる。

NOW Foods
NOW Foods Taurine Double Strength 1,000 mg 250 Veg Capsules
¥10/日
月¥300・初期¥2,400〜
1カプセル1,000mg で、500〜3,000mg/日 の研究用量に合わせやすい。NOW Foods の GMP 認証・第三者検査済み。100粒で約1〜3ヶ月分。
本記事では補助の位置づけで、βアラニン併用時の枯渇予防(500〜1,000mg/日)として使う。
即効性はなく、成分ごとに評価の時間軸が違う。クレアチン3〜5g/日 は4週で筋肉内が飽和し、筋力・パワーへの効果が評価できるようになる。ローディング期は不要だ。βアラニン3.2〜6.4g/日 は4〜10週でカルノシンが飽和し、1〜4分の高強度運動への効果が評価できる。L-シトルリン6〜8g/日 は単発でも効くタイプで、運動1時間前に飲んで60〜120分の血中濃度ピークで効果が出る。継続2〜7日で安定する。HMB 3g/日 は筋トレ週2〜3回と組み合わせて12週で、除脂肪体重維持や下肢筋力の改善が評価できる。カフェイン3〜6mg/kg は運動30〜60分前の単発で即時に効く。「飲んだ翌日に筋肉が増える」体感は、研究の評価期間とは違う。サプリは運動+栄養との併用で「補助」として働く範囲だ。
プロテインとクレアチンは役割が違うので、両方併用するのが研究をふまえた順番だ。プロテインは筋タンパク質を作る材料、クレアチンは瞬発力のエネルギー(ATP の再合成)を物理的に拡張する成分だ。日本人成人の平均タンパク質摂取量は1日70〜80g(体重60kg なら1.2〜1.3g/kg/日)で、筋トレ実施者は1.6〜2.2g/kg/日(体重60kg なら100〜130g/日)に増やすのが研究の目安だ。食事で足りない分をホエイプロテインで補う。100以上の研究を統合した分析(約22,000人・Kreider 2017)で、クレアチンの筋力・除脂肪体重・無酸素運動への効果が確定的に示されている。プロテイン単独より、プロテイン+クレアチンの2本柱のほうが相加効果が大きい。月¥2,500〜3,500前後の構成で、目的別に他の成分(βアラニン・シトルリン・HMB・カフェイン)を上乗せする。
ローディング期(20g/日×5〜7日)は必須ではない。3〜5g/日 を毎日続けると、4週で筋肉内のクレアチンが飽和します(Kreider 2017)。ローディング期は速やかに飽和したい場合の短期オプションで、軽い腹部不快感・水分貯留・体重急増(+1〜3kg)が出やすい設計だ。3〜5g/日 の継続で十分だ。女性中高年・高齢者にも効く。女性だけを集めた分析(約370人・Devries 2014)で、筋力と除脂肪体重への効果が確認されている。閉経後女性+筋トレで骨密度の改善も報告されている(Aguiar 2013)。高齢者ではサルコペニア予防への有効性が確認されている(Chilibeck 2017)。サルコペニアは要介護移行の最大リスク因子で、予防は40〜50代から始めるのが現実的な順番になる。
副作用ではない。皮膚の知覚センサーが反応するだけの、無害な感覚異常(パレストレシア)だ。βアラニン800mg を一度に飲むと、20〜40分のチクチク感が腕・顔・頭皮に出る。健康リスクなし、運動パフォーマンスへの影響なし、慢性化のリスクもない。軽減策は2つある。①1回800mg 以下に分割(1日3〜8回・3.2g/日 なら4回、6.4g/日 なら8回)、②徐放型(SR CarnoSyn)に切り替える、の2つだ。βアラニンの守備範囲は1〜4分の高強度運動(HIIT・格闘技・水泳400m・自転車1km タイムトライアル・ボート2,000m など)だ。10秒以下や10分以上の運動には効果が限定的なので、マラソンやトライアスロンの長時間運動には合わない。タウリンを500〜1,000mg/日 一緒に飲むと、取り込み競合によるタウリン枯渇を防げる。
L-シトルリンを選ぶのが研究をふまえた順番だ。L-アルギニンを直接飲むと、腸と肝臓で分解されやすく、血中のアルギニンが上がりにくい上に下痢や腹部痙攣が出やすい設計だ。L-シトルリンは肝臓を通らず腎臓でアルギニンに変換されるので、効率よく血中のアルギニンを増やせる。L-シトルリン単体とシトルリンマレート(リンゴ酸塩を含む形態・通常2:1の比率)に明確な優劣はない。実用範囲は、L-シトルリン6〜8g/日 またはシトルリンマレート8g(L-シトルリン換算で約5.3g+リンゴ酸2.7g)で、どちらでも研究をふまえた選択になる。代表的な研究例は、シトルリンマレート8g でベンチプレスの筋肉痛40%減・反復回数増(約41人・Pérez-Guisado 2010)、L-シトルリン2.4g/日 7日間で自転車4km タイムトライアルが短縮(Suzuki 2016)だ。降圧薬・PDE5阻害薬・硝酸薬と一緒に飲むと血圧が下がる可能性があるので、心血管疾患の処方を受けている人は主治医に相談する。
HMB は対象によって効果が大きく違う。トレ初心者・減量期・高齢者・サルコペニア予防には効きますが、健康な若いトレ上級者では追加効果が限定的です(Phillips 2017 のまとめ)。HMB が効く4グループは①高齢者(サルコペニア予防)、②寝たきり・手術後・長期入院(筋萎縮抑制)、③減量期(カロリー制限下での除脂肪体重維持)、④トレ初心者(運動経験6ヶ月未満)だ。代表的な研究は、高齢者+筋トレ12週で除脂肪体重維持・下肢筋力改善(約287人・Wu 2015)、寝たきり10日間で除脂肪体重維持(Deutz 2013)だ。1日の目安は3g(1g×3回・トレ前後+就寝前 or 朝・昼・夜)。筋トレ週2〜3回との併用が前提だ。形態は2種類あり、HMB-Ca(カルシウム塩・吸収緩やか・コスパ良)と HMB-FA(遊離酸型・吸収速い・運動直前向け)だ。サルコペニア予防・減量期・トレ初心者なら HMB-Ca で十分だ。
化粧品の開発現場では、運動は「最強のスキンケア」として位置づけられつつある。仕組みは5つだ。①マイオカイン(筋肉から出るシグナル物質・IL-6・irisin・BDNF・FGF21)が全身を回って肌の代謝を整える、②ホルメシス(適度な運動ストレスで Nrf2 経路の抗酸化システムが補強される)、③血流改善で肌への酸素・栄養が増える、④テロメア短縮抑制で細胞老化のスピードが落ちる、⑤マイトファジー促進でミトコンドリアが入れ替わる、の5つだ。代表研究は、40〜65歳の週2回耐久運動3ヶ月で I型コラーゲン産生・IL-15・肌老化マーカーが改善(Crane 2017)、運動者のテロメア長維持(Werner 2009)だ。注意点は、高用量の抗酸化サプリ(ビタミンC 1,000mg 超・ビタミンE 400 IU 超)を毎日運動と一緒に飲むと、運動の代謝改善効果が阻害される可能性がある(Ristow 2009)ことだ。通常用量の食事ベース摂取や、外用ビタミンC・ナイアシンアミドの化粧品成分には影響がない。実用的な順番は、内側(運動+プロテイン+クレアチン+HMB+ビタミンD)と外側(セラミド・ヒアルロン酸・ナイアシンアミドの保湿+ SPF50+/PA++++ の紫外線対策)の二方向だ。サプリは補助で、運動なしでは筋肉は増えない。
この記事の成分、あなたに足りているか診断しますか?
この記事で取り上げた5成分を診断に一括追加します。 抗老化・肌・脳・ストレス・睡眠・免疫・代謝の7軸で、どの軸をこの記事の成分が埋めるかが分かります。
Creatine
筋力だけじゃない。睡眠不足時の認知機能改善もメタ解析で確認されている
Beta-Alanine
筋肉内カルノシン+40-80%・1-6分高強度運動 +2-3% パフォーマンス改善のメタ解析
L-Citrulline
経口吸収率の高いNO産生アミノ酸。疲労軽減・運動パフォーマンスをRCTで確認
HMB (Beta-Hydroxy Beta-Methylbutyrate)
高齢者の筋肉量・筋力維持への効果がメタ解析で確認されている抗サルコペニア成分
Taurine
2023年Science誌で長寿・老化抑制への関与が示された注目成分
BCAA (Branched-Chain Amino Acids)
筋トレ前後5〜10gで筋肉痛・筋損傷マーカーの軽減がメタ解析で確認されている
EAA (Essential Amino Acids)
10〜15g/回で筋たんぱく質合成が最大化される。BCAA単独より効果サイズが大きい
Betaine Anhydrous
メチル基ドナー・ホモシステイン低下・運動パフォーマンス補助の RCT 蓄積
執筆:SciBase 編集者
化粧品メーカー現役研究者
査読済み論文のみを参照し、メタ解析・RCT を中心に成分エビデンスを評価しています。 業界倫理上、勤務先社名は開示していません。
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