クレアチン
Creatine
筋力だけじゃない。睡眠不足時の認知機能改善もメタ解析で確認されている
Tribulus Terrestris
テストステロン上昇は複数のRCTで明確に否定される一方、性機能・気分関連の改善は別系統で報告される「期待を更新すべき」古参ハーブ
有意差なし
若年男性RCTでTribulus terrestrisはテストステロン・LH・筋力いずれもプラセボと有意差なし(Rogerson 2007・Neychev 2005)
SciBase 論文エビデンス指数 PEI(v2.2)
信頼度 100%
論文 3 本(RCT 2 / メタ解析 0 / 直近 15 年 1)
評価 C は実用判断、PEI は論文の量と質の客観指標。両者は別軸として読みます。
→ PEI(論文エビデンス指数)の計算方法を見る本ページにはアフィリエイトリンクが含まれます。 掲載内容は論文エビデンスに基づき独立して評価しています。
ポイント
ひとことで
テストステロン上昇は複数のRCTで明確に否定される一方、性機能・気分関連の改善は別系統で報告される「期待を更新すべき」古参ハーブ
こんな人に
性機能・性欲の補助的なサポートを研究の観点で試したい / 気分・運動能力への穏やかな補助として位置づけたい
推奨用量
750–1500mg/日(プロトディオシン40-60%標準化エキス)
使用期間
臨床試験は4〜12週で評価
参照論文
3本
トリブラステレストリス(ハマビシ)は地中海〜アジア原産のつる性植物で、男性ホルモン系サプリの古参。
質の高いRCTと総説で「健常若年男性のテストステロンは上がらない」と示されている一方、性機能・気分・運動能力への効果は別機序(NO産生・神経系作用)で報告がある。研究用量は標準化エキス500〜750mg/日。
「テストステロン上昇」を期待する用途では外れる成分。前立腺疾患・ホルモン治療中は医師相談、ドーピング検査対象者はWADAリストを要確認。
性機能・性欲の補助的なサポートを研究の観点で試したい
気分・運動能力への穏やかな補助として位置づけたい
「テストステロンを上げる」期待ではなく、副次的な性機能・気分への効果を割り切って試したい
エリートラグビー選手22名対象のRCTで、Tribulus terrestris 450mg/日 × 5週でテストステロン・筋力・体組成いずれもプラセボと有意差なしと報告された(Rogerson S et al.)
The effect of five weeks of Tribulus terrestris supplementation on muscle strength and body composition during preseason training in elite rugby league players
健康な若年男性21名対象のRCTで、Tribulus terrestris 20mg/kg/日 × 4週でテストステロン・アンドロステンジオン・LHいずれもプラセボと有意差なしと報告された(Neychev VK et al.)
The aphrodisiac herb Tribulus terrestris does not influence the androgen production in young men
Tribulus terrestrisの臨床研究12件の総説。テストステロン上昇効果は健康な若年男性ではほぼ否定される一方、性機能・気分関連のアウトカム改善は別の機序で報告されることを整理(Pokrywka A et al.)
Tribulus terrestris: A review focusing on adverse effects, anabolic-androgenic and aphrodisiac potential
ヒトデータ不足
動物実験・小規模試験・in vitro
なぜ信頼できるか
ヒトへの効果は限定的または未確認。動物では有望でも、ヒトで再現しないケースが多い。
どの程度効果を期待できるか
現時点では「効果を期待して飲む」根拠が薄い。話題性と科学的根拠は別物。
限界・注意点
ヒトRCTのデータが存在しないか、あっても小規模で再現性が低い。将来的にランクが変わる可能性はある。
このランクの成分をどう扱うか
現時点で優先する必要はない。SやAランク成分を先に揃えてから検討するのが合理的。
論文で報告されている用量ごとの効果と、推奨される対象層を整理しました。 数値はあくまで研究での投与量であり、個人差・服薬状況により最適量は異なります。
性機能・気分関連のRCTで報告のある下限用量。テストステロンへの作用はほぼ期待できない。
向いている人:性機能・気分の穏やかな補助として試したい方
Tribestan®臨床試験での主流用量。性機能・気分関連で報告のある主用量域。
向いている人:臨床試験基準で運用したい方
エビデンスランクCです。動物実験・小規模研究(ヒトでの大規模検証は不十分)で根拠が確認されています。代表的な研究では「エリートラグビー選手22名対象のRCTで、Tribulus terrestris 450mg/日 × 5週でテストステロン・筋力・体組成いずれもプラセボと有意差なしと報告された(Rogerson S et al.)」が示されています(Journal of Strength and Conditioning Research・2007年・22人対象)。口コミや広告ではなく、査読済み論文のみを根拠としています。
筋力・体組成・気分の落ち込み・憂うつ・運動後の疲労回復・筋分解抑制への対策を後回しにするほど、加齢とともに改善が難しくなる傾向があります。多くの研究で「早期からの継続的なアプローチ」が推奨されており、問題が顕在化してからでは対策の効果が限定的になることも少なくありません。今すぐ始めることと、数年後に始めることでは、長期的な結果に大きな差が生まれます。
特に次のような方に向いています:性機能・性欲の補助的なサポートを研究の観点で試したい、気分・運動能力への穏やかな補助として位置づけたい、「テストステロンを上げる」期待ではなく、副次的な性機能・気分への効果を割り切って試したい。逆に、すでに食事からこれらの栄養素を十分に摂取できている方や、該当する悩みがない方は優先度が下がります。まず自分が当てはまるかどうかを確認することが、失敗しない成分選びの出発点です。
論文で効果が確認されているのは750〜1500 mg/日(プロトディオシン40-60%標準化エキス)です。タイミングは「朝・昼の食後分割摂取。Tribestan®臨床試験では1回250〜500mgを1日3回」が推奨されています。この量を下回ると研究で示された効果が得られない可能性があります。市販品の中には有効量に満たないものもあるため、配合量の確認が重要です。
臨床試験は4〜12週で評価。性機能・気分の手応えは4〜8週で報告。多くの方が数週間で諦めてしまいますが、研究で効果が確認されているのはいずれも継続使用が前提です。途中でやめてしまうと、蓄積されたはずの効果が失われる可能性があります。少なくとも研究期間と同程度の継続を目標に設定することを推奨します。
報告されている副作用:通常用量で副作用報告はまれ、稀に消化器症状(胃部不快感・吐き気・下痢)、高用量で頭痛・易刺激性、長期高用量・規格不明品で肝障害症例報告あり。特に前立腺癌・乳癌等のホルモン依存性腫瘍の既往、妊娠中・授乳中、心血管疾患・不整脈で内服薬服用中、肝機能障害の方は使用前に医師に相談してください。適切な用量・タイミングを守ることで、多くの方が問題なく使用できます。不安がある場合は医師・薬剤師への相談を推奨します。
糖尿病薬(メトホルミン・SU薬・インスリン)との併用:経過観察が推奨されます。血糖低下作用が動物実験で報告されており、糖尿病薬との併用で低血糖リスクが増加する可能性が理論上指摘されている リチウム製剤との併用:併用には注意が必要です。トリブラステレストリスは利尿作用が報告されており、リチウムの排泄を阻害して血中濃度を上昇させる可能性が指摘されている ホルモン依存性腫瘍治療薬との併用:併用回避が推奨されます。性ホルモン環境に影響する可能性があり、ホルモン依存性腫瘍の治療方針と干渉する懸念がある 服薬中の方は自己判断で併用せず、必ず医師・薬剤師に相談してください。
健康な若年男性ではほぼ上がらないことが、複数のRCT(Rogerson 2007・Neychev 2005)と総説(Pokrywka 2014)で示されています。1970〜90年代のブルガリアSopharma社の研究や、メーカー支援の小規模研究でテストステロン上昇報告がありますが、それ以降の独立した質の高いRCTでは否定されており、現時点でのエビデンス整理は「テストステロンを上げる根拠は乏しい」が正確です。「テストステロンを上げるハーブ」としての位置づけは2000年代の研究で大きく更新されました。
1970〜90年代のブルガリア由来の初期研究と、性機能・気分への別系統の効果報告が併存しているためです。Tribestan®は1980年代にブルガリアで医薬品として承認された経緯があり、東欧圏では今でも医薬品として処方されています。性機能・性欲・気分への効果は別の機序(NO産生・神経系作用)で報告があり、テストステロンを介さない経路で「性機能の補助」として機能する可能性が議論されています。「テストステロンブースター」ではなく「性機能・気分の補助」として位置づけ直すのが妥当です。
エビデンスベースで男性ホルモン環境への介入を試したい方には、人間RCTのデータが最も揃ったトンカットアリ(Tambi 2012・Talbott 2013)が第一選択です。トリブラステレストリスはテストステロンには効かないがプロエレクティル(性機能補助)として使う、ファドギアは人間RCT未確立の先行投資型と位置づけられます。「男性更年期症状の改善」が目的ならトンカットアリ、「性機能・性欲の補助」だけが目的ならトリブラステレストリスも選択肢、「人間データが揃うのを待ちたい」ならファドギアは保留が妥当です。
通常用量・規格品(Tribestan®等)で深刻な副作用報告はまれですが、長期高用量・規格不明品で肝障害症例報告が散発的に存在します。プロトディオシン含量の標準化が示されていない非規格品(粉末・カプセル)は重金属汚染・含量バラつきのリスクがあるため、Tribestan®や検査結果公開メーカーの規格品を選ぶのが安全です。前立腺癌・乳癌等のホルモン依存性腫瘍の既往・妊娠中・授乳中は使用を避けてください。
更年期女性での性機能改善のRCTがいくつか報告されており(de Souza 2016等)、男性専用というわけではありません。プロトディオシンの作用はジヒドロエピアンドロステロン(DHEA)経路を介して性ホルモン環境を整える方向で、女性では性欲・気分関連の改善が報告されています。ただし妊娠中・授乳中・婦人科疾患の既往がある方は避け、それ以外でも医師相談の上で短期から開始するのが安全です。
副作用の可能性
注意が必要な方
添付文書・FDA警告・査読論文をもとに、併用に注意が必要な医薬品をまとめています。
糖尿病薬(メトホルミン・SU薬・インスリン)
作用機序:血糖低下作用が動物実験で報告されており、糖尿病薬との併用で低血糖リスクが増加する可能性が理論上指摘されている
推奨行動:服用中の方は血糖モニタリングを継続し、低血糖症状が出たら医師相談
出典:Biol Sport 2014 review
リチウム製剤
作用機序:トリブラステレストリスは利尿作用が報告されており、リチウムの排泄を阻害して血中濃度を上昇させる可能性が指摘されている
推奨行動:リチウム服用中の方は併用前に必ず精神科医に相談する
出典:NIH ODS Tribulus terrestris fact sheet
ホルモン依存性腫瘍治療薬
作用機序:性ホルモン環境に影響する可能性があり、ホルモン依存性腫瘍の治療方針と干渉する懸念がある
推奨行動:前立腺癌・乳癌の治療中または既往がある方は使用を避け、主治医に必ず相談する
出典:Biol Sport 2014 review
該当する薬を服用中の方は、自己判断で併用せず、必ず医師・薬剤師に相談してください。本項は一般的な情報提供であり、個別の診療・処方判断の代替ではありません。
上記の薬を服用中・体質的に併用できない方には、同じ悩みに対応しつつ同系統の薬剤干渉を持たない成分を選んでいます。
※ 候補は元成分と同じ系統の薬剤干渉を持たないものに限定していますが、各成分にも個別の注意事項があります。リンク先の飲み合わせ欄を必ず確認し、最終判断は医師・薬剤師にご相談ください。
有効量を確認する
1日750〜1500mg/日(プロトディオシン40-60%標準化エキス)を目安にする。この量が論文で効果を確認した用量。
タイミングと使い方
朝・昼の食後分割摂取。Tribestan®臨床試験では1回250〜500mgを1日3回
効果が出るまでの期間
臨床試験は4〜12週で評価。性機能・気分の手応えは4〜8週で報告
この成分を一言で
トリブラステレストリスは動物実験・小規模研究(ヒトでの大規模検証は不十分)で筋力・体組成・気分の落ち込み・憂うつ・運動後の疲労回復・筋分解抑制への効果が確認されている成分です。特に 性機能・性欲の補助的なサポートを研究の観点で試したい・気分・運動能力への穏やかな補助として位置づけたい に向いています。始めるなら 750〜1500mg/日(プロトディオシン40-60%標準化エキス)を朝・昼の食後分割摂取。Tribestan®臨床試験では1回250〜500mgを1日3回から。効果の実感には臨床試験は4〜12週で評価。性機能・気分の手応えは4〜8週で報告が目安です。なお、通常用量で副作用報告はまれの報告があるため、体調に合わせて量を調整してください。
最終更新:2026-05-11 / 参照論文:3件
トリブラステレストリスと共通の悩み(筋力・体組成・気分の落ち込み・憂うつ・運動後の疲労回復・筋分解抑制)で推奨される成分
Creatine
筋力だけじゃない。睡眠不足時の認知機能改善もメタ解析で確認されている
Vitamin D
メタ解析n=11,321で呼吸器感染リスク低下を確認(BMJ 2017)
Omega-3 (EPA/DHA)
EPAは抗炎症、DHAは脳・網膜。役割の違いがメタ解析で確認されている
Magnesium
日本人の平均摂取量は推奨量より約100mg/日不足。睡眠の質改善のRCTあり
HMB (Beta-Hydroxy Beta-Methylbutyrate)
高齢者の筋肉量・筋力維持への効果がメタ解析で確認されている抗サルコペニア成分
Zinc
ニキビ・皮膚の修復・免疫機能への関与がRCTで確認されている